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香川医療生活協同組合

フエ市の医療生協セミナーの報告です(8)

(第364回 9月14日 )

 日本生協連・医療部会発行の、医療生協情報誌comcomの 2010 年9月号のコラム「社会派 しんさつ室 No.6」に掲載された文章を転載します。一部修正しています。

 7月16日に、ベトナム中部のトァティエン・フエ省フエ市でおこなわれた「医療生協・公衆ヘルスケアモデルセミナー」に、講師として参加しました。数日前までは猛暑だったそうですが、台風2号の接近による強風と雨で空気もきれいで、しのぎやすい気候になっていました。

 ここ数年、医療部会の国際活動の一環として、VCA(ベトナム協同組合連合会)との交流をおこなってきました。これまでに、ハノイ市、ハイフォン市、ホー・チ・ミン市で、医療生協を紹介するセミナーに参加し、今回が4回目になります。

 この間ハノイ市やバクザン省などに、協同組合の運営する病院や診療所ができました。ハノイ市の北西約150kmの山岳地帯にあるイェンバイ省には、組合員数が100人にも届きませんが、住民の中で血圧測定や健康づくりなど最も原則的な医療生協活動を行い、日本の医療生協とまったく同じ形態で食事会をおこない、小さな診療所も持つミンタン保健生協ができました。

 こういった流れの中で開かれたセミナーだけに、日本からの報告に対する質問も、出資金とは何か、組合員になるとどういう利益があるのか、といった基本的な質問から一歩進んだ内容だったのが印象的でした。

 「医療生協の経営の具体的な方法を聞きたい」「医師・看護師をどうやって獲得するのか」「医療生協の医師と他の医療機関の医師の違いは何か」など、回答した私たちも考えさせられることの多い内容でした。

 多くの医師や看護師が医療生協に参加するにはどうすればよいのか、医療生協の医療の価値や魅力は何でしょうか。ベトナムの参加者への回答は、そのまま私たちの運動に対する自問自答でもあります。

 10月1日から事業が開始される医療福祉生協連の価値は何か、運動の重要な担い手である医師・看護師の生きがいは何かなど、私たち自身が具体的な活動の中で回答していく課題であると感じました。


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