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香川医療生活協同組合

「2010年度 医療生協 看護3年次研修会」に講師として参加しました

(第353回 8月3日 )

 7月29〜31日に大阪市内で日本生協連医療部会の「医療生協 看護3年次研修会」が開催され、7月30日の午後、講師として参加しました。

 研修会の目的と獲得目標は、以下の3つです。

 (1)医療生協で働くことの魅力を発見し、持ち帰る。(2)コミュニケーション能力を高め、働きやすい職場づくりに活かす。(3)全国の医療生協で働く看護師との交流・親睦を深める。

 内容は、1日目午後がワークショップで、「アサーション 自分と相手を認めるコミュニケーション」。2日目の午前中が、学習講演(1)「患者中心の医療を考える」、「組合員と職員の協同」の報告(けいはん・川崎・岡山の各医療生協の地域組合員)、2日目の午後が学習講演(2)「『医療生協の患者の権利章典』の実践 課題と今後を考える」、グループディスカッション、3日目午前がワークショップ「めざそう!医療生協人〜あなたの仕事と医療生協〜」でした。37の医療生協から100人を超える看護師が集まり、熱心な討議や交流が行われました。

会場はずいぶん広くて、ゆったりとし た雰囲気でした
会場はずいぶん広くて、
ゆったりとした雰囲気でした

 私は2日目の午後の学習講演(2)の講師を担当しました。これまでの「医療生協の患者の権利章典」の講演と同じく、歴史や実践について触れた後、この20年間を振り返ってみました。

 医療制度の変化など時代の要請に応える形で、それぞれの病院の役割分担が必要となる中で、「病院の役割を明らかにする必要があること、特に、病院のマル適マークでもある、病院機能評価を受審する時には必須になったため、病院(医療機関)の理念を掲げるのは常識になった。医療生協の病院が、理念である「権利章典」を掲げていることは特別なことではなくなった。医療の安全性を考えても、患者に名前を名乗ってもらうなど、患者参加の医療が不可欠になってきた。医療訴訟・苦情などの問題を前向きに解決するためにも、事業所利用委員会の活動や、患者自身が評価を行う「医療・介護」の取り組みなど、患者の苦情に学びながら医療の質を向上させる課題が重要になっている。「参加と協同」が最も重要なキーワードである」と指摘しました。

 これまでの実践の評価として、「『権利章典』が、医療活動を行う上での基盤になった。ガンの告知など、真実を伝えることは当たり前になった。患者や家族の「権利」を認識するようになった。患者の参加と協同により医療の安全性が高まる。患者満足度は良い医療を測る物差しで、評価を利用して改善につなげることができる」などをあげました。

 これからの課題として、「『権利章典』の内容を地域と暮らしの中でいかす必要がある。日常診療の中での学習権の保障や職員教育の中での活用が必要である。組合員への浸透度は不十分で、これからの課題である。権利意識が高まればクレームは増えるかもしれないが、過度の要求は減るはずだ。患者にとってマイナス情報(例えば、進行癌患者の予後など)をどう伝えるか、伝える技術に習熟する必要がある」など、医療部会の医療活動委員会での論議をふまえ、述べました。

 この「実践の評価と課題」は、10月1日事業開始予定の日本医療福祉生活協同組合連合会の理念とも関係する重要な問題ですので、引き続き考えて行きたいと思います。


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