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香川医療生活協同組合

「予防」に力を入れる医療生協の役割が求められています

(第346回 6月29日 )

 日本生協連・医療部会発行の、医療生協情報誌comcomの 2010 年6月号のコラム「社会派 しんさつ室 No.3」に掲載された文章を転載します。一部修正しています。

 新型インフルエンザの流行した時期に、二つのワクチンの使用が可能になりました。

 2009年12月に、子宮頚がんを予防するHPV(ヒトパピローマウイルス)ワクチンが、2010年2月には、細菌性髄膜炎をひきおこす肺炎球菌感染を予防する、小児用肺炎球菌ワクチンが発売されました。2008年12月に接種が可能となった、細菌性髄膜炎を予防するヒブ(ヘモフィルスインフルエンザ菌b型)ワクチンと共に、子育て支援策として注目されています。

 小児の体は大人と異なるため、成人では細菌が体の中に入って来て肺炎になる場合でも、小児では脳を包み保護する役目を果たす髄膜に炎症を起こし、さまざまな後遺症を残したり、時には死亡する事があります。

 いずれのワクチンも接種費用が高価で、十分普及していません。費用負担について自治体の助成制度が望まれるところです。

 医療部会の2010年度方針に、予防を重視する取り組みの一環として、髄膜炎を予防する二つのワクチンと共に、HPVワクチンの学習と接種運動を取り上げます。

 日本における子宮がんの罹患率が上昇する一方で、検診率は2割程度と言われています。特に子宮頚がんを予防するHPVワクチンは、先進国約30ヵ国が公費助成を行っており、日本の取り組みは大きく遅れています。

 医療生協の取り組みとして、班会を中心に学習を行い正確な知識を広める、接種運動をすすめる、公費助成などワクチン接種を受けやすい仕組み作りの運動を行うことが重要です。

 病気の早期発見、早期治療をすすめるとともに、「予防」にも力を入れていく医療生協の役割が求められています。

 注:小児用肺炎球菌ワクチンと、従来からある成人用の肺炎球菌ワクチンとは異なる薬剤です。また、インフルエンザ菌は細菌で、新型・従来型を問わずインフルエンザウイルスとは異なります。


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