(第324回 4月2日 )
日本生協連・医療部会発行の、「虹のネットワーク」 2010 年3月号のコラム「社会派 しんさつ室 No.43」に掲載された文章を転載します。今回で虹のネットワークへの連載は終了しました。
新型インフルエンザワクチンの在庫がだぶついています。マスコミ報道が下火になるにつれ、流行が終わりかかっているのではないかという誤解もあるようです。1月31日に日本小児科学会が記者会見を行い、「感染が再び拡大するおそれもあり、子どもへのワクチン接種を今のうちに進めてほしい」とよびかけました。
ワクチン接種行政については、現場は大変混乱しました。受験生への接種日の決定など比較的柔軟な対応をした自治体もあれば、「国からの指示がない」とかたくなな対応に終始する自治体もあり、温度差を感じました。
さて、日本でインフルエンザワクチンを製造しているのは4社で、1社を除き株式上場を行っていません。今回の流行を受け、大手製薬メーカーは、いったん撤退したワクチン事業に再度手を伸ばしはじめたと報道されています。
ワクチンの安定供給は望ましいところですが、疾病予防はワクチンだけではありません。手洗い、ウガイなどを習慣づけることも重要です。
病気の予防方法、病気にかかった時の上手な医療機関の受診の仕方など、日頃から地域で広めていく医療生協の本領発揮の時です。
虹のネットワーク誌は、4月号から「組合員に役立つ内容」を中心に編集していく事になりました。このコラムも今回で終了となり、新年度からは医療生協の情報誌comcomに「お引っ越し」です。引き続いてのご愛読をお願い申し上げます。
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