(第315回 3月2日 )
1月12日未明にハイチで発生したM7規模の地震による被害は甚大なものになりました。西半球の最貧国とされる国だけに、地震後の救援活動も困難を極め、多くの国民が食糧や生活物資、医薬品が不足しています。
香川医療生協は、日本生協連医療部会と共に、これまで交流のある、世界の医療団(メデュサン・デュモンド)の活動を支援する目的で、「ハイチ大地震被災緊急支援・募金活動」を行って来ました。
2月12日現在、16の医療生協から616,756円の募金が行われていると医療部会に報告がありました。これらの数字は、報告のあったものの集計で、報告がまだの場合や、日本赤十字社や他の団体を通じての募金は含まれていません。
香川医療生協では、この後の募金も含め16万6千円余りの額に到達しています。引き続き募金を受け付けていますので、お近くの事業所にお寄せ下さい。
地震発生から1ヶ月を超え、国連では2月19日現在、死者22万人超、被災者370万人、家屋倒壊110万世帯、避難民200万人と発表、一方ハイチ大統領は、「死者は30万人に達する恐れがある。国際的な長期にわたる支援が必要」と述べています。
世界の医療団からの報告によれば、総合病院で世界の医療団が直接施した外科手術は、700に上ります。こうした医療援助活動は2月末まで、そのほとんどが被災地の周辺において展開され、外科手術においては、その10%が骨折や四肢切断手術でした。百万人に上る家を失った被災者たちが、仮設の不安定な状況で生活をしています。
被災者たちはグループに分かれ、今もなお仮設キャンプで過ごしていますが、そこにはトイレもなく、飲料水も得ることも困難で、食料も不足しており、それは依然として非常に悲惨な状況です。こうした状況下では、呼吸器系疾病や下痢といった疫病が蔓延します。そして、多くの子どもたちは栄養失調に陥っています。まだまだ、支援が必要です。
この記事を書いている最中に、チリで大地震が起き、こちらの被害も心配です。私たちにできることは何か、考えていきたいと思います。
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