日本生協連・医療部会発行の、「虹のネットワーク」 2009 年1月号のコラム「社会派 しんさつ室 No.29」に掲載された文章を転載します。一部修正しています

（第218回　2月3日 ）

　2009年は医療生協の歴史の中でも、大変重要な一年になると思います。第4次5ヵ年計画（『かたち』プラン）は、5つの重点課題の一つとして「医療生協の新たな全国連合会づくりを視野に入れ、医療生協の今日的役割にふさわしい組織と運動のあり方」を検討することを掲げました。

　医療部会運営委員会は、全国の医療生協理事会に向け「みんなの「思い」で医療生協の未来を拓く「全国連合会」づくりの論議を始めよう」という文章を発表し、討議をお願いしています。

　2008年4月に施行された新しい生協法には、医療・福祉事業が生協の事業であると明記され、医療・福祉という公共性の高い事業の担い手として生協が社会的に認知されるようになりました。新たな法的な枠組みの中で、社会的責任を果たしながら、社会の期待に応えるための全国的な組織づくりが必要となっており、そのための討議を開始します。

　「全国連合会」をつくる意義は何でしょうか。まず、社会保障を充実させ、国民のいのちとくらしを守る運動を進める全国的な住民組織の連合体ができます。これは、国民にとっての価値をつくることになります。

　「医療生協のブランドをつくる5つの取り組み」など、医療生協の理念の実現と事業を支援・育成し、医療生協運動を自主的な取り組みの中で発展させることができます。

　2007年10月に開催した国際保健協同組合フォーラムで確認された「東京宣言」を世界に広めていく先頭としての活動を行なうことができます。

　国民にとっての役割、医療生協自身にとっての役割、国際的に期待される役割をまとめてみましたが、全国組織がつくる新しい価値を組合員さんと共に話し合う一年にしたいと思います。