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企業の理念について考える
(第213回 1月13日 )


 210回(2008/12/26)、211回(2009/1/6)と取り上げて来た大企業の社会的責任や、正規雇用から派遣労働など非正規雇用に切り換える中でためこんだ利益について問題視する声が高まって来ました。

 国会論戦でも、民主党の枝野議員や日本共産党の笠井議員が問題にし、与謝野経済財政相は「人を安く使おうという傾向が企業に見られるのは残念だ」「何兆円もの内部留保を持つ企業が時給1000円足らずの方の職を簡単に奪うことが本当に正しいのか、ということは当然のこととしてある」、麻生総理は「内部留保の扱いについては(活用するよう)重ねて言わねばならない」と答弁を行いました。

 企業の社会的責任や理念について、「朝日」が年末から連載している「世界変動」の中でも取り上げられています。

 「この20年余り、「株主への利益還元」が名実ともに企業経営の至上命題にされてきた。それを怠れば、市場からの圧力にさらされた。一橋大学の野中郁次郎名誉教授は「台頭したのは、会社は株主に利益をもたらす装置だというアングロサクソン的な考え方。しかし、今回の経済危機は、その限界を示した」と指摘する。野中さんらの研究によると、短期の利益を目標にする企業より、会社の存在意義や社会貢献の理念を重んじる企業のほうが、長期的に成長する傾向があるという。野中さんは、会社は社会への「共通の善」を生み出すように変わるべきだという」「製薬大手のエーザイの定款にはこんな条項がある。「本会社の使命は、患者様満足の増大であり、その結果として売り上げ、利益がもたらされ、この使命と結果の順序を重要と考える」。05年に株主総会の場で再確認した」(1/5付)。

 社会的課題の解決を目的として収益事業に取り組む事業体のことを、社会的企業と呼びます。こういった存在も含め、企業と社会の関係、企業のありかたがこれから問題になっていくのではないでしょうか。

 以下のHPを参照下さい。

http://www.asahi.com/special/world_fluctuation/TKY200901040151.html

 


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