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 協同組合 香川合同計算センター 速報に「社長の健康シリーズ」を連載しています。2008年10月号に掲載したものを編集しました。
健康シリーズ「高血圧」(その4)
(第205回 12月02日 )


 今回は高齢者の高血圧の話題です。日本の統計では、65才以上の高齢者の約60%が高血圧症だと言われています。また、医療機関を受診する病気の中で1位になっています。

 福岡県の久山町の調査では、60才以上の高齢者で、収縮期血圧(上の血圧)が140以上、拡張期血圧(下の血圧)が80以上の場合、心臓病などが増加するというデータが出ています。

 高齢者の高血圧の特徴は、動脈硬化が進んでいる(動脈が固くなって弾力性に乏しい)、心臓の機能が低下していることが多い、腎臓の働きが低下していることが多い、既に脳卒中や心筋梗塞になっている人がいる、など若い人と全く同じではなく、治療にあたって考慮すべき点が多いのが難しいところです。

 また、血圧が動揺しやすいため、1回の測定では判断しにくいこと、また、起立性低血圧が多く急に体を動かすと血圧が下がりやすい、食事をした後に血圧が低下する食後低血圧が認められるなど、日常生活全般にわたって注意する必要があります。

 高血圧の定義(第185回参照)は若年者も高齢者も同じですが、どこで薬物治療を開始するかは、まだ決定的な意見はありません。ただ、上の血圧が160を超える状態が続くのがよくない、という点で大方の意見が一致しています。そのため、家庭血圧の測定が重要となります。

 ※「高齢者」の定義は、日本では通常65才以上ですが、WHO(世界保健機関)では60才以上です。


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