(第195回 10月28日 )
善通寺診療所の待合いで学習会を行いました
10月23日の午後、善通寺診療所1階待合室にて、ターミナル医療に関する学習会を、緩和ケア相談員の磯崎千恵子さん(医療ソーシャルワーカー)を講師に行いました。
ガンの終末期の患者さんの症例で、終末期の病状や経過について家族にきちんと情報を伝え切れたか、痛みの評価や治療法の選択が適切であったか、といた反省から行ったものです。
磯崎さんはホスピスでの勤務の経験から、患者を生活者としてとらえること、patient(耐え忍ぶ人)ではなく、人格をもった一人の人=personとしてとらえる事が重要だと強調しました。
そして、患者や家族の気持ちを理解し、その思いを尊重するためにコミュニケーションの基本を解説しました。
- コミュニケーションの準備として、身だしなみを整える、挨拶をするという当然のことが大事で、静かで快適な部屋を設定する、座る位置を配慮するなども重要
- 話をするスキルとして、相手の目や顔を見る、目線を同じ高さに保つ、患者から話をするようにうながす、相槌を打つ、患者の話を自分の言葉で反復するなどが大事
- 質問する時には、YES、NOで答える質問ではなく、具体的に自分のことばで答えてもらうような質問(オープン・クエスチョン)が大事、病気だけでなく患者自身に関心を持っている事をしめす、わかりやすい言葉を用いる
- 応答するスキルとして、患者が言いたいことを探索し理解すること、説明的な応答をすること、患者の言葉を言い換えて自分が理解したことを伝える
- 共感するスキルとして、患者の気持ちを理解したことを伝える、患者の気持ちを繰り返す、などが重要。
とにかく分かりにくい特定健診の説明と、「善診で全身チェック」をスローガンにした、定期的な検査の重要性を説明するポスターです
また、家族ケアの要点として、病状の見通しと心身の変化を早目に説明する。医師の役割として、急変の可能性とその対応法、連絡法、残された期間など。看護師は、医師の説明に同席して、患者・家族に質問を促し、いつでも相談に応じられることを伝える。ソーシャルワーカーの役割は、家族と医療者の間の認識や感情のズレを修正することにあるなどを、強調しました。
最後に、コミュニケーションにおいて、言葉よりも、態度・物腰・雰囲気、声のトーンや表情などが重要であることを強調して学習会を終了しました。
今後も引き続き学習を行く事にします。
※下記のHPを参照下さい。
http://www.t-heiwa.com/kamoku/kanwa_care.htm
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