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映画「シッコ(SiCKO)」上映会の感想を紹介します
(第163回 6月13日 )


「社会舗装国 ニッポンから、社会保障豊かな国 日本へ」と題して講演しました

 第160回(6月3日)の「シッコ(sicko)上映会」の続きです。

 講演のタイトルは「社会舗装国 ニッポンから、社会保障豊かな国 日本へ」としました。「社会舗装」という言葉は造語ですが、サミット6ヵ国(加、米、仏、独、伊、英)の公共事業費(土地代を除く道路等の建設費の比較)の合計より、日本の公共事業が多いことを取り上げ、埼玉県済生会栗橋病院の本田宏副院長が講演で使っている言葉を借りて表現したものです。


県民ホールは、ネーミングライツの販売により名前が変わっています

 もう一つ大事な事は、国民の負担です。日本の一般会計(2004年)の支出のうち、社会保障が23%とされます。社会保障の6割が医療費ですが、2002年のデータによると国民医療費の15%が本人負担、30%が本人保険料です。これに比べて、国庫負担は25%、地方負担は8%で、これ以上の個人負担には無理があるのではないか。2004年のOECD加盟国平均は医療費の73%が国家財政であるのに対し、日本では税負担が33%、個人負担は保険料と合わせて45%である、と指摘しました。

 講演は20分だったので、この程度の内容でしたが、アンケートに記入された意見をみると、十分な受け止めをしていただいたようでした。

以下、頂いた御意見の一部を紹介します。

  • 一度見に行きましたが、アメリカの制度を知っているようで知っていなくて、十分分からないままに見終わった。すべてに「民」と「営利」が介入する国家の行く末はどうなるか。つぶさにみた思いがする。
  • いのちが大切にされる国でなければならないと思う。医療制度の改悪は、やめさせなければと思いました。
  • アメリカ医療の恐ろしさ、すごい。こんな制度で庶民を苦しめて借金づけにして、イラクなど戦争へ行くように仕向けている。その「うまい」仕組みが良くわかった。日本も危ういと本当に思う。みんなで考えなくては。
  • フランスのように、いつも政治に関心を持って、政府を監視して、行動をおこさなければと思いました。事前の話しもよかったです。
  • 後期高齢者の差別医療。このことが、私たちの国をアメリカ型に切りかえるポイントにならないよう頑張らねばと思います。
  • 先進国(?)アメリカの医療制度がよくわかった。我が日本もアメリカのようにならないよう、がんばりましょう。いや、ガンバル。
  • 色々な実態を知っていることが必要。国民が勉強し、政治に反映さすこと。どこに税が使われるか、効果的に、を知らねばと思った。
  • アメリカの実態を初めて知りました。日本の税金の使われ方。医療のあり方、考えさせられました。もっと社会に目を向けて、自分たちのおかれている状態を知り、医療と共に国の政策に関心を持っていきたいと思います。

 この映画はDVD化されているため、その内容を大いに普及していかなければと思います。


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