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4月からの後期高齢者の医療について(1)
(第141回 3月14日 )

 諸般の事情により、3月11日付飛来峰は休載となりました。ゴメンナサイ。「たまには、今日は臨時休業♪、にしたら」、という声もあるので検討したいと思います(笑)。

 さて、2月13日に4月1日からの医療の値段である診療報酬改定が発表されました。3月5日に関連する通知等が公表され、その詳細が明らかになりました。

 後期高齢者の医療について、当初は、(1)後期高齢者医療の外来医療は定額制とする、(2)主治医制を導入し、まず「後期高齢者主治医」(仮称)が診察した後、必要な医療機関を紹介する、(3)複数の医療機関の受診に制限を設ける、ことが検討されていました。

 しかし、多くの医療団体などから、日本の医療の特質である「フリーアクセス」を阻害する、必要な医療を制限する、などの声が上がり、厚労省も一定の譲歩を行ったようです。

 まず、「後期高齢者主治医」という言葉は消え、「主治医」というこれまでと同じ言葉が使われています。

 診療所にだけ定額制が導入されましたが、医師が研修を受けることが条件ですので、すべての診療所に定額制が導入された訳ではありません。この研修も詳細は現時点では不明です。

 また、指定を受けても、患者ごとに算定することになっているので、患者が「イヤ」といえば従来通りという事になります。あくまで、該当医療機関と患者との合意の元に算定することになります。

 だったら何も変わらないではないか、という事になりますが、新しく導入した制度に医療機関がのってこなければ、何等かの「強制力」が働く可能性は否定できません。

 細かな内容は省きますが、月に1回は患者に診療内容を示す文書を発行する、3ヵ月に1回程度、年間の検査スケジュール等を文書で渡すなど、細かな決まりができていますから、今後の動向を注視する必要があります。

(しばらく、不定期に診療報酬の内容を連載します)


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