(第140回 3月7日 )
後期高齢者医療制度については、これまで何度かふれてきました。
保険料については、すべての高齢者が、死ぬまで保険料を負担する事になりました。社会保険など子どもや孫の家族として保険料を負担していなかった200万人の方が新たに保険料を負担するようになりました。
後期高齢者医療制度の財政は、後期高齢者自身が負担する保険料が10%、現役世代からの「支援金」が40%、公費が50%と説明されています。しかし、現役並み所得の後期高齢者に公費負担はないため、公費は実質46%で、「支援金」が44%となります。
厚労省によれば厚生年金の標準的支給額208万円の場合月額6200円、介護保険料を合わせると合計1万円をこえる負担になると説明されて来ました。しかし、香川県の場合は年額90,078円(月額7507円)と20%以上高く、全国3位になっています。
高齢者の負担の重さもさることながら、現役世代にもずしりと重い負担となることが最近明らかになってきました。
現役世代が収める保険料は、自分たちの医療費に使われる「特定保険料」と、後期高齢者医療に拠出する「支援金」、前期高齢者の医療費に拠出する「納付金」、療養病床の「病床転換支援金」を合わせた額になります。
ある健保組合の資料によれば、2008年度の予算規模が320億円で、後期高齢者への「支援金」が49億円、前期高齢者への「納付金」が59億円、病床転換支援金が319万円で、2007年度決算見込みと比べると33億円増になっています。つまり、後期高齢者医療制度の開始により支出が1割近い増額となり、加入者の保険料が大幅に増加することになります。
高松市国保でも、かなり保険料の増額をしなければ運営が困難といわれており、国民すべてに負担増をおしつける後期高齢者医療制度を中止・撤回させる運動を強めていく必要があります。
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