日本生協連・医療部会発行の、「虹のネットワーク」 2007 年11月号のコラム「社会派 しんさつ室」に掲載された文章を転載します。
(第116回 12月7日 )
2008 年 1 月、「いまこそ参加と協同でつくろう 医療と介護のハーモニー」というテーマで「第七回 医療生協の患者の権利章典 医療生協の介護実践交流会」が、千葉県・幕張で開催されます(以下、「権利章典」「介護」と略)。
「権利章典」は、 1991 年 5 月の医療部会総会で確定されてから、これまでに 6 回の実践交流会が開催され、全国の豊かな実践例が報告されています。「介護」は、第 1 回介護活動交流集会を経て、 2005 年 4 月に確定しました。今回、二つの分野での実践交流会を合わせて開催し、全国の経験を交流することになりました。
しかし、 2006 年 7 月に実施された「医療生協職員意識調査」では、「権利章典」について、「丹念に読んだ」は 32 %、「ざっと目を通す」「必要なところだけ」が 63 %と、職員の中での普及がまだまだであることが明らかになりました。全国でさまざまな実践が広がっている半面、新しい職員が増える中で「権利章典」についての学習が十分ではないと考えられます。
第 7 回交流会の実行委員会の論議の中では、「参加と協同という観点で見ると、組合員主体の取り組みはどうか、組合員のものにする議論が弱いのではないか」「遅れている中身は、患者の自覚、組合員の理解だ。聞いたことはある、見たことはあるという組合員が多い」「カルテ開示は知っているが、権利章典の中身は知らない」などの意見がでています。
「権利章典の記念日を作って、キャッチコピーを貼り出す。川柳のように、五・七・五にしたらどうか。患者にとっての記念日を作る、「権利章典」週間を作る」など、多彩な提案があります。
「介護」についても、同様に存在そのものが知られていないという現実があります。この秋、 300 万組合員をめざす取り組みの中で、「権利章典」「介護」について、地域に広め、実践していきましょう。
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