(第114回 11月27日 )
後期高齢者医療制度の保険料が明らかになってきました。当初、厚生労働省は厚生年金の平均額受給者(年額 208 万円)で、応益割(均等割) 3100 円+応能割(所得割) 3100 円で、合計 6200 円、年額 74,400 円としてきました。
しかし、 10 月 25 日の参院厚生労働委員会で、厚労省の水田保険局長は、後期高齢者一人当たりの医療給付費について「平成二十年度予算の概算要求ベースで約 80.6 万円と推計」していることを明らかにしています。 1 割が後期高齢者の負担ですから、単純計算だと全国平均で 80,600 円と大幅にアップする可能性が指摘されていました。
11 月 20 日付「四国」は「月額平均 6300 円に設定 県の保険料案まとまる」と題した記事で条例案の内容を報じていますが、「厚生年金の平均的収入だけの単身世帯の場合は年 97,000 円(月 8083 円)」であることが明らかになりました。
11 月 26 日付「しんぶん赤旗」によれば、「平均的な厚生年金額」の場合、全国平均で 84,288 円であり、香川県は全国で3番目に高く、厚労省試算より 22,600 円上回っている事が分かりました。一般新聞報道では「減免後平均」の額を見出しにしているため低く見えます。また、最高額の福岡県は年 101,750 円、最低額の長野県が 71,700 円と、 3 万円以上の差が生まれることになります。
本来どこでも同じであるべき保険料負担にこれほどの差が出るということは、制度が始まる前から欠陥を持っていることを表しています。
野口・香川民医連事務局長は「保険料などを決めた広域連合議会を傍聴しましたが、開会から閉会まで25分間。質問も討論もなく、アッという間に終わってしまいました。わずか月1万5千円からの年金からも保険料を天引きし、滞納したら保険証を取り上げる無慈悲な保険制度。知らせ、署名を集め、中止・撤回に追い込みましょう」と感想を述べています。
後期高齢者医療制度は、中止・撤回すべきです。
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