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 日本生協連・医療部会発行の、「虹のネットワーク」 2007 年7月号のコラム「社会派 しんさつ室」に掲載された文章を転載します。

健康日本21の中間報告について
(第86回 8月17日 )

 4 月 10 日に厚生科学審議会地域保健健康増進栄養部会が、「健康日本 21 」中間報告書を公表しました。

 健康日本 21 は、厚生労働省が 2000 年に、たばこ・アルコール・糖尿病・食生活・運動など 9 項目について、 2010 年度の目標値を定めた「 21 世紀における国民健康づくり運動」の事です。この方針に沿いすべての都道府県で健康増進計画が策定されていますが、市町村レベルでは 2006 年 7 月時点で約 54 %にすぎません。中間年度である 2005 年度の各数値目標がどうなっているかをまとめたものが、この報告書です。

 9 分野 70 項目の指標について、「脳卒中、虚血性心疾患の年齢調整死亡率の改善傾向が見られ、脂肪エネルギー比率や女性の肥満者の増加に歯止めがかかる一方で、高血圧症、糖尿病などの生活習慣病の有病者は特に中高年男性で改善していない」「男性の肥満者の割合や日常生活における歩数のように………改善していない項目や、悪化している項目が見られる」など、到達点は不十分であることが明らかになりました。

 「都道府県の数値目標」「エクササイズガイド」「食事バランスガイド」「禁煙支援マニュアル」など、さまざまな目標やツール(道具)が提供されていますが、十分な効果がでていないということでしょう。

 国が「健康を守る数値を決める」「やりかたを決める」ことで、健康が守れるのでしょうか。自覚的に自らの生活を見直す、自分の住んでいる地域の人々や職場の仲間と一緒に健康づくりの取り組みを行うことなしに、健康づくりの運動は難しいのではないでしょうか。

 「健診」を受ける、班や家族・職場で健康づくりの活動を行う、データを数年間まとめて、健康が維持されたかどうかを自らの取り組みで検証する。健康づくりは医療生協のブランドです、といえる取り組みが求められています。
 

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