(第71回 6月22日 )
酷暑のハイフォン。
陽炎を映すつもりがバイクになりました
今回のセミナーは、日本側の発言原稿をベトナム語に翻訳、ベトナム側の発言も日本語に翻訳され予め冊子にして行われました。これは、前回のセミナーの教訓で、翻訳者の実力に左右されないよう予め手配したものです。
これまでのベトナムとの交流に協力して頂いている三進交易を通じて原稿を送付したのですが、現地社員のヒョウさんが、この8つの健康習慣に興味を持ち、友人にメールで紹介しました、といっていました。ベトナムの方の目に新鮮に映ったのではないでしょうか。
健康習慣を紹介した後は、医療生協の考える「良い医療の3つの指標」を紹介しました。
(1)治療内容が現在の水準を反映している医療であること
(2)不必要な診断や治療をおこなわない医療であること
(3)患者には病状や治療方針が納得いくよう説明されている医療であること
そして、1991年に「医療生協の患者の権利章典」を決定し、その内容を紹介しました。少し難しかったと思いますが、自分の事は自分で決める「自己決定権」の考え方を理解して頂きたかったためです。
「大事なことは、医療における主人公は患者、つまり自分自身だということです。もちろん専門的な知識や技術は、医師や看護師などの専門家が持っています。患者が、手術をするか薬で治療をするかといった、治療法の選択を患者自身が行う訳ではありません。しかし、自分の体は自分のものですし、すべてを専門家におまかせしますという態度ではなく、可能な限り、自分自身が納得いくまで説明を聞いて、自分のことは自分で決めることが重要なのです」と述べました。
大峰さんの報告です。
昨秋の代表団来高時の、平和病院までの記念写真
知る権利について説明した後「これらを可能にするには、医療についての知識がなければできません。そのためには学習が必要です。何を知っているのか、何が分からないのかが明確でなければ、医師に質問ができません。学習を行う上で最も有効な仕組みが、医療生協の「班」です。学習を行い、医療知識を広めていく、病気の成り立ちや治療法など難しい内容であっても、可能な限り努力をする必要があります。
また、健康づくりのさまざまな活動を、班の仲間と一緒に行なうことにより、生き生きと人生を送ることができるのも、医療生協の活動の重要な要素だと考えています」。
「日本の医療生協では、すべての組合員が知識を十分に持って自分のことを自分で決めているのかというと、残念ながらそうではありません。しかし、こういった目標を持って日々活動していくのが、医療生協です。この取り組みが全国に広がれば、医療は大きく変わっていくことでしょう」と結びました。
(次回に続く) |