合同計算センターの機関紙に「社長の健康シリーズ」を連載しています。 2006年12月号と2007年1月号に掲載しました(少し編集しました)
(第34回 1月30日)
「健康づくりのための運動指針 2006」〜生活習慣病予防のために〜 〈エクササイズガイド2006〉が発表されています。運動基準2006に基づき「安全で有効な運動を広く国民に普及することを目的として」策定されたものです。
前回、安静時の酸素消費量を「メッツ」という単位で表すと書きましたが、1メッツの運動を1時間行った時の酸素消費量を、1×1=1「エクササイズ」( Exと略)と呼ぶ事を提唱しています。ボーリングは3メッツですから、20分行うと、3×3分の1=1Exという事になります。
今回の考え方は、日常生活の中の運動+余暇など特別な運動を合わせて身体活動量を評価するというものです。
目標は,週 23Exの活発な身体活動(運動・生活活動)で、うち4Exは活発な運動が望まれます。ここで活発な身体活動とは、3メッツ以上のものをいいます。上記の計算に含まれない3メッツ未満の活動というのは、座る、読書、電話、編み物、料理の準備、軽いキャッチボール、ヨーガ、ゆっくりとした歩行などです。
3〜4メッツの運動とは、ボーリング、バレーボール、早足歩き、水中での運動、卓球、大極挙などですから、大体想像がつくのではないでしょうか。4 Exの活発な運動は、エアロビクス約40分、クロールでゆっくり水泳するなら約30分、ソフトボール約50分、早足歩き1時間です。
週 23エクササイズ(Exと略)の活発な身体活動が望まれるとされており、実例が紹介されています。
例1: 50才男性、運動不足が気になっていたが、おなかも出てきてコレステロールや血圧が上昇して来た。
そこで、平日は家から駅まで徒歩で通勤し往復 20分、駅から会社まで徒歩で往復20分、昼休みに20分の歩行、駅や職場の階段を5分、以上で1日あたり3.5Ex。休日は散歩など歩行20分と庭いじり30分で3Ex、合計23.5Ex。半年で3kg体重が減り、ベルトの穴一つ分おなかが引っ込み、データも改善した。
例2: 45才主婦、結婚時に55kgだった体重が78kgになり、健康診断で内蔵脂肪症候群を指摘された。
日常生活の中での身体活動量を評価すると12.5 Ex足りない事がわかった。30分の歩行を週4回で6Ex、自転車エルゴメーター30分を週2回で4Ex、15分間のスクワットと腹筋などを週2回で2Ex、これで12Ex、後少しという事になった。3ヵ月で4kg体重が減少しデータも改善した。
こんな具合にうまくいくかどうかはわかりませんが、こういう風に具体的にプログラムを立てられたら、やる気がでてくる事は間違いないと思います。
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