(第22回 12月15日)
JR熊谷駅前広場の熊谷直実像
都合により12月12日(火)は休載となりました。
さて、12月9日(土)に、埼玉県熊谷市の熊谷生協病院(医療生協さいたま生活協同組合)で、「患者の権利を考える」と題した講演を行いました。
このホームページに連載した「患者の権利 アメリカ調査レポート」で報告した、医療部会倫理小委員会の米国調査を中心に、医療生協の患者の権利章典の歴史や今後について、90分間余り講演しました。土曜の午後にも関わらず医師・看護師などが参加し、熱心な意見交換が行われました。
内容は、以下の通りです。
1.医療生協の「患者の権利章典」の成り立ちと川崎協同病院事件
2.高松平和病院・倫理委員会の活動から学んだこと
3.BIOETHICS:生命倫理学について
4.米国調査の報告:患者の権利を守るシステムについて
・patient advocate の役割と今後の課題
5.医療生協外の日本での取り組みの紹介
医師・看護師と熱心に討論が行われました 医療生協の患者の権利章典は、「良い医療とは何か」「医療の質を何で測るか」「患者の満足度をどう捉えるか」など、医療生協の日常活動の中から産み出されたものである事を強調しました。21世紀に向けて新しい内容を検討する途中で明らかになった「川崎協同病院事件」から学んだものを紹介しながら、「一人で決めない、一度で決めない」「チーム医療の重要性」事が重要である事を指摘しました。
アドボカシーとは患者の権利を擁護する仕組みで、アドボケイトは患者の権利を擁護する人を意味しますが、米国調査の中で学んだ内容を紹介しました。
患者アドボケイトの活動を日本のシステムの中でどう位置付けるか、医師や看護師が日常的に倫理的な問題について気軽に相談できる仕組みをどう作るか、という点で、医療コーディネーターとCOML(コムル:ささえあい医療人権センター)の取り組みを紹介しました。
特にCOMLが10月14日〜16日に行った「 医療者のホンネと悩みホットライン」 の結果にふれながら、こういった取り組みの重要である事を強調しました。
医療コーディネーターとCOMLの取り組みについては、下記のHPを参照してください。
■日本医療コーディネーター協会 http://www.jpmca.net/coordinator.html
■COML 医療者のホンネと悩みホットライン http://www.coml.gr.jp/kouen/index.html
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