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 日本生協連・医療部会発行の、「虹のネットワーク」 2006 年9月号のコラム「社会派 しんさつ室」に掲載された文章を転載します。

医療費負担増と医療生協の役割
(第8回 10月17日)

 全国各地で、住民税の負担増に対して高齢者が怒りの声を上げています。

 2005年・2006年と2年連続で税制「改正」がおこなわれ、老年者控除の廃止、公的年金控除が縮小された影響です。年金額が増えた訳でもないのに、税金の対象となる所得基準が少し変わっただけで、住民税が5倍、10倍と増加しました。私の住む高松市でも、抗議の電話で市役所の電話がすべてふさがったと言います。

 住民税の変更は、国民健康保険料や介護保険料にも連動します。低所得者を中心に国民健康保険料が3〜4倍になるケースも出ています。7月におこなわれた「大阪市国保をよくする実行委員会」の対市交渉の席上で、市が「60万4千軒の市民に通知を送り、12万4千人が区役所に押しかけている」ことを明らかにしました。

 昨年10月からの介護施設の食費・居住費の自己負担に加え、高齢者医療の自己負担率の増加など、高齢者を中心に国民に大きな負担がのしかかっています。マスコミ関係者は「大変な状態であるのはわかる。しかし、具体的な例でなければ取り上げる事はできない。ぜひ、実例を教えてほしい」と言います。

 いま、地域に大きく足を踏み出すときです。負担増の実態とその影響について数字で把握する、具体例を明らかにするなど、私たちのまわりで起きている実例を具体的につかんで、社会に訴える事が重要だと思います。

 そして、地域で必要とされる事業やボランティア活動について、支部や班で話し合うことが求められています。明るいまちづくりの中心として、医療生協の役割を発揮するときです。

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