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生活保護基準の引下げの撤回を求めます!(声明)

2018年2月7日

日本医療福祉生活協同組合連合会
代表理事会長理事 藤原 高明

生活保護の受給額は、5 年に一度見直されています。昨年の12月に、政府は生活保護受給額のうち食費や光熱費など生活費相当分について、2018年10月から3年かけて段階的に、国費ベースで年160億円(約1.8%)削減する方針を決めたと報道されています。前回に続き2回連続での引下げとなります。

生活保護は、憲法25 条が定める「健康で文化的な最低限度の生活」を保障する重要な制度です。また、突然の病気や事故、ひとり親家庭など、様々な事情で生活が困窮した際に、生活基盤を立て直し、再び自立した生活に繋げていくためにも必要な制度です。

最低生活保障基準である生活保護基準の引き下げは、生活保護受給者だけでなく、最低賃金や住民税非課税基準、就学援助、高額療養費制度、国民健康保険の一部負担金・保険料の減免基準、介護保険の利用料・保険料の減免基準など、くらしの安心にも影響を及ぼすものだと考えます。

2019 年10 月には、消費税のさらなる増税も予定されています。消費税は、所得の低い人ほど負担率が大きくなる逆進性の問題があり、生活保護受給者など所得の低い人にとっては、より大きな負担になります。

また、生活保護受給者について、医師が問題ないと判断すれば、先発医薬品より安い後発医薬品(ジェネリック)を原則使用することを生活保護法に明記するとも報じられています。医療費の適正化と患者負担の軽減に向けてジェネリック品を使用することは問題ありませんが、生活保護者に限って治療内容の選択肢を奪うのは間違いであると考えます。「医療福祉生協のいのちの章典」は「知る権利、学習権をもとに自己決定を行います」としています。受給者の理解と自己決定に基づき適正化はすすむべきです。また、「ジェネリックは困窮者の薬」であるとの誤解が広がる可能性も危惧されます。

全国の医療福祉生協は、行政やNPO などの諸団体と連携しながら、無料低額診療や子ども食堂、無料塾など、生活困窮者への支援にとりくんでいます。

こうしたとりくみの経験を踏まえ、今回の生活保護基準の見直しが、受給者の生活水準を下げることにつながらないよう、十分な配慮が必要だと考え、生活保護基準の引下げの撤回を求めます。

以上