第910回:核兵器禁止条約と2017年長崎平和宣言

2017年7月7日、122か国・地域の賛成多数により「核兵器の開発、実験、製造、備蓄、移譲、使用及び威嚇としての使用の禁止ならびにその廃絶に関する条約」(核兵器禁止条約)が国連で採択されました。史上初めて核兵器に「悪の烙印」が押されることになりました。

条約は以下のように指摘しています。

「核兵器の使用によって引き起こされる破局的な人道上の結末を深く懸念し、そのような兵器全廃の重大な必要性を認識、全廃こそがいかなる状況においても核兵器が二度と使われないことを保証する唯一の方法である」

長崎平和宣言は、以下のように述べています。

「核兵器のない世界を目指してリーダーシップをとり、核兵器を持つ国々と持たない国々の橋渡し役を務めると明言しているにも関わらず、核兵器禁止条約の交渉会議にさえ参加しない姿勢を、被爆地は到底理解できません。唯一の戦争被爆国として、核兵器禁止条約への一日も早い参加を目指し、核の傘に依存する政策の見直しを進めてください。日本の参加を国際社会は待っています」

核兵器が悪であることを世界の世論とするための運動を広めていきたいと思います。