第793回:診療報酬アップの財源はあります。引き上げは可能です。

4月から診療報酬が改定されました。

昨年の12月21日に厚労相と財務相の協議により、診療報酬の改定率をマイナス1.44%としました。

細かく言うと、

・診療報酬本体は0.49%の増

・薬価と材料費は1.33%の減

それ以外に「外枠」として

・市場拡大再算定制度(注1)によるものが0.19%減、

・特例市場拡大再算定(注2)によるものが0.28%減

・その他の引き下げとして、

上記以外の薬価引き下げが0.02%減

大型門前薬局の「適正化」が0.04%減

入院患者の経腸栄養剤の「適正化」が0.04%減

湿布薬の枚数制限などで0.03%減

これらの引き下げ分を合わせると約2,000億円になりますから、これらを財源とした本体部分の引き上げは十分可能です。再改定を行い、診療報酬の本体部分の引き上げを強く求めるものです。

 

注1:予想以上に売り上げが伸び年間売り上げが150億円を超すものの薬価を引き下げる制度。前回までは薬価引き下げと計算されていました。

注2:予想の1.5倍以上に売り上げが伸び、年間売り上げが1000億円を超えるものの薬価を引き下げる制度で、今回から新たに導入されました。