毎週火曜日・金曜日更新予定。理事長ブログ

Monthly Archives: 3月 2018

4月からの診療報酬改定に関する連載です。「再診料」の続きです。
 
診療所や一般病床200床未満の病院は「再診料」を算定しますが、一般病床200床以上の病院は、「再診料」の代わりに、簡単な尿検査や簡単な処置が包括された「外来診療料」を算定します。そのため、200床以上の病院では、再診料に対する加算はありません(再診料を算定しないので)。

今回から、外来診療料に対しても妊婦加算が新設されました。また、時間外等の加算は、診療科を問わず乳幼児と同様に通常より高い加算が算定できます。産科・産婦人科特例加算の算定も前述の通りの扱いとなります。
 
オンライン診療料が、今回新設されました。

リアルタイムでのコミュニケーションが可能な通信機器(テレビ電話など)を用いて診察を行った場合に、月に1回を限度に算定します。

特定疾患療養管理料、難病外来指導管理料、地域包括診療料、認知症地域包括診療料、生活習慣病管理料、在宅時医学総合管理料など、10の管理料を算定する患者が対象です。

同管理料を初めて算定した月から6月を経過し、かつ6月の間、オンライン診療を行う医師と同一の医師により、毎月対面診療を行った患者に算定します。

つまり、特定の疾病について、毎月同じ医師に診察を受けていることが条件となります。

3月25日にJR宇多津駅近くのホテルで、香川県保険医協会の医科新点数検討会(宇多津会場)が開催され、約60名が参加しました。私は香川県保険医協会副理事長として開会あいさつを行いました。講師は、私と田中眞治協会理事が務めました。

今回の改定は細かな点が多く、時間内におさめるのに苦労しました。早口でしゃべったために予定より早く終わってしまいましたが。

午後からは、高松会場でも開催され多数の医療機関から参加がありました。

改定内容は、現在連載の内容に譲ります。

会場の様子です

会場の様子です

4月からの診療報酬改定に関する連載です。「再診料」の続きです。

認知症地域包括診療加算も地域包括診療加算と同様の内容で、1・2に分けられました。条件は同じなので省略します。

薬剤適正使用連携加算が、新設されました。厚労省健康局結核感染課が2017年6月に作成した「抗微生物薬適正使用の手引き」を参考にして、「抗生物質」(抗微生物薬)の適正使用に関する普及啓発に資する取り組みを評価するものです。

ただ、この「手引き」は、51ページにわたるもので学習資料としては重要ですが実際の臨床現場ではとても使えません。そこで、昨年9月にダイジェスト版が作成され(5ページ)、患者・家族への説明の要点が記載されています。

抗生物質(抗微生物薬)は現代の医療において重要な役割を果たしており、感染症の治療や患者の予後の改善に大きな役割を果たしてきました。その一方で、薬剤が効かなくなる薬剤耐性の問題がでてきました。薬剤耐性の問題に対して有効な対策が講じられなければ、2050年には全世界で年間1,000万人が薬剤耐性菌により死亡するともいわれており、大事な問題です。

「手引き」も「手引きダイジェスト」もいずれも厚労省のHPからダウンロードできます。

4月からの診療報酬改定に関する連載です。

今回は、「再診料」です。

初診料と同じく、再診料に対して、妊婦に対する加算が新設されました。診療科を問わず算定でき、電話等に対する場合も算定可能です。内容は初診料と同じです。

オンライン診療(後日取り上げます)による再診は、これまでは電話等による再診(72点)で算定していましたが、4月からはオンライン診療料(70点)で算定することになりました。

地域包括診療加算・認知症地域包括診療加算も変更がありました。この2つの加算は、いわゆる「かかりつけ医」構想を押しすすめるために前回の改定から導入されたものです。診療所だけが算定できるもので、高血圧症、糖尿病、脂質異常症、認知症の4つの疾病のうち2つ以上を有する患者について、該当患者の受診しているすべての医療機関と処方されているすべての薬剤を医師が管理する、原則院内処方で、院外処方の場合は24時間対応薬局と連携するか24時間対応可能な薬局のリストを渡す、お薬手帳を持参させる、患者の同意を得るなど、かなりハードルの高いものでした。

今回の改定で、対象患者が受診している医療機関や薬剤の把握は、医師が指示した看護職員でも可、お薬手帳を持っていなくても薬局からの情報提供でも可と少し緩和されましたが、時間外の問い合わせに対応可能な対応が必要(つまり24時間電話対応が必須)、抗菌剤の適正使用の普及啓発に資する取り組みを実施、などが追加されました。

そのうえで、地域包括診療加算1・2に分けられ、往診や訪問診療を提供、往診や訪問診療患者に対しては24時間対応で往診など速やかに対応することができたら、「1」を、できなければ「2」を算定する仕組みになりました。

いずれも、24時間365日対応することが求められていることになります。

しばらく、4月からの診療報酬改定に関する連載です。

今回は、「初診料」の続きです。

妊婦に対する初診料への加算、妊婦加算が新設されました。診療科を問わず算定できます。

産科・婦人科を標榜している場合は、標榜診療時間内(※)であっても夜間・休日等に初診を行った場合には、医師の担当科を問わず、産科・産婦人科特例加算が算定できます。

通常は、休日等を標榜時間として日常診療を行った場合、時間外加算や休日加算は算定できませんが、特例として加算を認めるというもので、産婦人科分野医療を改善する対応と言えます。

産科分野の医療が大きな問題となっていることに対する対応と言えます。

4月からの診療報酬改定に関する「点数表の告示」「点数表の通知」、並びに関連する省令・告示・通知が発出され、診療報酬改定の内容が明らかになってきました。

今回からしばらく、その内容について触れていきたいと思います。診療所の話が中心になります。

まず、「初診料」です。院外処方箋を発行し、薬剤は調剤薬局で受け取る場合、診療所の収入は、診察料(初診料または再診料)と処方箋料が基本となります。ここに様々な「加算」があり、あとは検査を行った場合にその内容が追加となります。

加算を算定するには条件がありますから、すべての医療機関(診療所)が算定できる訳ではありません。従って、初診料・再診料そのものを引き上げなければ診療所の経営は改善しないことになります。

今回の改定では、初診料・再診料は据え置きとなりました。

しかし、初診料に対して、「機能強化加算」が新設されました。届出が必要です。診療所または200床未満の病院で、以下のいずれかの届け出を行っている場合に算定できます。

① 地域包括診療加算
② 地域包括診療料
③ 小児かかりつけ診療料
④ 在宅時医学総合管理料(※)
⑤ 施設入居時等医学総合管理料(※)

 ※在宅療養支援診療所または在宅療養支援病院に限る

さらに、条件として、健康診断の結果に対する相談や夜間・休日の問い合わせへの対応を行っている旨、院内掲示が必要です

上記の①から⑤の届け出をする医療機関は24時間365日対応が必要で、これが厚労省の掲げる「地域医療への貢献」ということになります。

これからの診療所のあり方を示唆する改定内容であると言えます。

香川県保険医協会報2018年3月号の「主張」欄に、18改定に関する内容を掲載しました。転載します。

2月7日に開催された中医協で診療報酬改定案がまとめられ、厚労相に答申されました。

今回の改定は、「本体」部分を0.55%引き上げる一方、「薬価・材料」を1.45%(薬価1.36%、材料価格0.09%)引き下げました。また、薬価制度の抜本改革で0.29%、大型門前薬局に対する評価の適正化を「別枠」で行い、全体として1.25%のマイナス改定となります。

今回の改定の中心は、「地域包括ケアシステムの構築と医療機能の分化・強化、連携の推進」であり、医療従事者の負担軽減、働き方改革の推進、生活習慣病の重症化予防の取り組みなどを重要な課題として掲げています。

個別の課題では、複数医療機関からの訪問診療料の算定を可能にする、ターミナルケアの評価の充実など、一定の評価はできます。

外来では、「かかりつけ」算定要件を一部緩和し、関連点数の算定を広げ、地域における患者の受入機能の強化をはかる仕組みが広げられました。地域包括診療料・加算等、在宅時医学総合管理料等届出等(在支診、在支病に限る)医療機関の初診料に「機能強化加算」を新設、一部の医療機関を評価する形にはなっていますが、地域医療を守る診療所全体の底上げになるものにはなっていません。

ITを利用した「遠隔診療」では、「オンライン診療料、オンライン医学管理料」が新設されますが、緊急時対応等の医療安全、個人情報やプライバシー保護と問題は多く、保険診療への拙速な導入には疑問があります。

入院では、10対1看護配置を基本評価とするため、医療現場に一層の混乱がもたらされるのではないかと危惧されます。

歯科診療報酬本体は0.69%プラスに止まりました。歯科医療経営の厳しい現状を打開し、抜本的に改善するためには余りにも低すぎると言わざるを得ません。今回改定においても歯科衛生士や技工士の技術料が、正当に評価されておらず、委託歯科技工料問題は放置されたままです。

医療費総枠の拡大と診療報酬の抜本的引き上げを、強く求めるものです。

医療福祉生協は、日本協同組合連絡協議会(JJC)に加盟しています。

JJCは、農業協同組合、消費生活協同組合、水産業協同組合、森林組合等、各種協同組合運動相互の連携、海外協同組合運動の連携強化等を図ることを目的に、1956年に設立された協議会です。国際協同組合同盟(ICA)に加盟する協同組合組織14団体で構成されています。

このたび、この組織を改組・発展させ、「日本協同組合連携機構(JCA)」を立ち上げることになり、2月27日に記者発表を行いました。

JJC委員長の中家徹氏(JA全中会長)は「協同組合が地域で果たす役割・機能の可能性を協同組合セクター自らが広げるために、新たな連携組織へ移行することとなりました。ユネスコ世界文化遺産への登録やSDGs等で世界的に協同組合が注目を集める中、我が国においても協同組合・JCAの活動に期待してほしい」 と新たにスタートする組織に大きな期待を込めるとともに協同組合間の連携で“持続可能な地域のよりよいくらし・仕事づくり”に取り組むことを力強く宣言しました。
(JCAのHPより引用)

JCAのロゴマークを紹介します。