毎週火曜日・金曜日更新予定。理事長ブログ

Monthly Archives: 6月 2017

6月29日、四国こどもとおとなの医療センターの4Fこもれびホールで、第10回医療連携懇談会(四国こどもとおとなの医療センター、香川医療生協善通寺診療所・訪問看護ステーションほがらか・訪問ヘルパーステーションほがらか共催)が開催され、27事業所から86名が参加し、熱心な討議が行われました。

私は、開会あいさつで、連携会議を開催するきっかけとなった症例を紹介し、顔の見える連携が目的だったが、その成果が少しずつ出てきていると話しました。

特別講演として、「包括的な相談支援体制づくり ~ 多職種連携に向け ~ 」と題して、琴平町社会福祉協議会・常任理事事務局長の越智和子さんに、今後の社会保障行政の中心となる「地域力強化」「我が事・丸ごとの地域づくり」についてわかりやすく解説して頂きました。

越智さんは、厚生労働省社会・援護局の実施する「地域における住民主体の課題解決力強化・相談支援体制の在り方に関する検討会(地域力強化検討会)」の構成員であり、現在も各地で講演活動などを行っています。

今後も連携を強めていきたいと思います。

こどもとおとなの医療センター4階のこもれびホールで、開催されました

こどもとおとなの医療センター4階のこもれびホールで、開催されました

6月25日に、香川医療生協第38期第49回通常総代会が高松市内で開催されました。

総代定数240人中236人の出席(本人出席154人、書面議決82人)で行われ、提案されたすべての議題が賛成多数で承認されました。

私は代表理事理事長として、開会あいさつを行いました。以下、大要を紹介します。

2016年度は、3つのつくろうチャレンジに力を入れて取り組みました。地域の組合員さんの様子を地図に表し、新しい手配りさんを見つけるなど、生活圏域での医療生協のネットワークづくりが進みました。

健康づくりの取り組みは、全自治体からの後援を頂き、小学生の中にもこの取り組みが広がりました。全国的には、自治体とともに健康チャレンジを進めるところもあります。今年は、さらにこの取り組みを広げていきたいと思います。

さて、この間、特別養護老人ホームへの入所を原則要介護3以上に限る、後期高齢者医療の自己負担額も一定以上の所得があれば3割負担になる、高額療養費制度の上限額が引き上げられるなど、制度の変更により利用・受診を控える傾向も見られます。今後は、国民保険料が都道府県単位で統一化され、市や町によっては、2倍を超える払えきれない高額になることが予想されています。

2012年12月、国連総会で、「誰もが、どこでも、お金に困ることなく、必要な質のよい保健・医療サービスを受けられる状態を、国際社会共通の目標とする」ことが全会一致で議決されました。昨年5月に日本で開催されたG7首脳会議で採択された「G7伊勢志摩首脳宣言」に、今述べた内容が記載されています。

日本政府が国際公約として掲げた「保健・医療サービスの充実」を、求めていきたいと思います。

2014年に「特定秘密保護法」、2015年に海外で戦争をする国づくりに道を開く「平和安全法制」を強行した政府は、「組織犯罪処罰法改正案」、いわゆる共謀罪を、「中間報告」という「禁じ手」を使って事実上の強行採決を行いました。この法律は、警察の捜査権を拡大して内心の自由を脅かし、監視の強化や国民どうしの密告を奨励することであり、国民が「物言えぬ」社会を作ってしまうことが懸念されます。

「健康をつくる。平和をつくる。いのち輝く社会をつくる。」を理念にもつ医療福祉生協として、日本国憲法の恒久平和主義と立憲主義を守り活かす活動をすすめていきましょう

6月18日に、第36回香川県保険医協会定期総会が開催され、下記の内容で、「決議」が採択されました。紹介します。

いのちと健康、社会保障制度を守り発展させ、平和と民主主義を守ろう

香川県保険医協会は国民皆保険制度を守る取り組みや、地域医療の実践と向上に取り組んできた。人口構成と疾病構造の変化により、地域医療の役割は一層高まっている。第一線医療を担う私たち開業保険医は、住民の期待と要求に応えなければならない。

安倍政権は、「アベノミクス」や「新3本の矢」、「一億総活躍社会」などを掲げ、日銀と一体となり大企業の利益優先施策をすすめる一方で、社会保障の大幅な削減を続けている。近々明らかにされる経済財政諮問会議の「骨太方針2017」や来年度予算概算要求では、社会保障の自然増を毎年5000億円に抑制する方策が検討され、医療・介護報酬のマイナス改定を狙ってくる。

非正規労働者が約2000万人を超え、国民の給与所得額は減少し、生活保護受給世帯が過去最高となり、こどもの6人のうち1人が貧困の状態にあるなど、貧困と格差が拡大している。これ以上の負担増と給付の削減、医療費の抑制は、受診抑制と患者の重症化をさらに深刻化させるものである。

憲法の保障する生存権、社会保障の基本理念を無視し、国民の「自立、自助や互助」を強調することにより、社会保障に対する国の責任を放棄することは、地域医療の拡充、発展に向けた私たちの努力を無にし、国民のいのちと健康、暮らしを軽視することにほかならない。

安倍政権は一昨年、多くの国民の反対を無視して安保法制を強行成立させた。そして今国会では「共謀罪」を、広範な国民世論と海外からの憂慮する発言を無視した上で、国会法を逸脱して参議院法務委員会の審議、採決を省略する「中間報告」とし、参議院本会議での強行採決に及んだ。議会制民主主義の原則を破壊する暴挙であり、国民主権を否定するものとして抗議するものである。

今年秋以降の解散・総選挙が濃厚であり、憲法違反の「安保法制」「特定秘密保護法」「共謀罪」の廃止、いのちと健康、社会保障制度を守り発展させることを要求とし、以下の要求項目の実現に向けて本総会での活動方針に基づき取組みを進める。

同時に、人命を守る医療者として平和を希求するとともに、「海外で戦争する国」づくりに反対し、平和と民主主義を守る取り組みを進める。

 

———— 記 ————–

一、地域医療の充実と向上のため、2018年診療報酬改定では、医師・歯科医師などの技術料を大幅に引き上げること

一、医療・介護など社会保障の抑制、削減方針を転換し、拡充・発展させること

一、患者窓口負担増計画は直ちに止めること

一、医療への消費税課税には「ゼロ税率」を適用すること

一、審査、指導、監査等は、保険医と患者の人権が守られることを優先すること

一、米国との二国間協定は推進せず、国民皆保険制度を守ること

一、個人の医療情報を、給付の統制・管理や営利事業などに利活用する「マイナンバー制度」は直ちに中止すること

一、国民の生活を守るため、第9条や第25条をはじめ、日本国憲法を守ること

一、伊方原発を初めとする各地の原発稼働は停止し、国内原発を廃炉にすること

一、人権尊重、平和主義、民主主義に基づく日本国憲法を遵守し、憲法違反の「安保法制」、「共謀罪」法は廃止すること

6月17日に高松市内で、香川アスベスト被害者を守る友の会の第6回総会が開催されました。

記念講演として、大阪から公害をなくす会・伊藤泰司事務局次長(大阪アスベスト対策センター幹事)の「人のいのちを重くするたたかい ― これからのアスベスト対策を考える」が行われ、20人余りが参加しました。

「いのちを重くする」というのは、アスベスト被害による、がんや中皮腫などは、比較的若くして発症することも多く、仕事を失う、生活も破壊されるなど、いのちが「軽く扱われる」ことになる。早期診断を行い治療に結び付け、労災補償や国や企業の責任による補償を認めさせることは、軽く扱われているいのちに、重みをもたせる、という意味です。

府立金岡高校事件(注1)や、堺市市有建物の煙突ハツリ事件(注2)などを例に挙げ、大震災はもちろん、既存建物の改修・解体などでアスベストが飛散する可能性は高く、法律改正など国を挙げての対策が必要であると強調しました。

建物の解体時には図面の評価だけではだめで、現場に専門家の目が必要。また、業者が除去作業をした後の「完了検査」の制度がない。英国では1週間かけて行っている。

(次回に続く)

講演会の会場です

講演会の会場です


注1:大阪府立金岡高校で、2012年10月耐震工事が行われた際、庇の天井板を剥がしたところ、発がん性の高い青石綿が吹き付けられていたが、施工業者は気付かず、3週間むき出しになっていた事件。さらに、2013年5月、撤去されたはずの石綿含有の廃材が校内で発見された。

注2:2016年6月、堺市の北部地域整備事務所の別棟倉庫屋上にあった煙突を市の委託を受けた業者が解体したさい、隣接する私立保育園の庭にがれきが飛び散りアスベストが飛散した事件。煙突は通常、熱に強いアスベスト製品をコンクリートで覆われているもので、アスベストを除去してから解体するのが大原則。

日本医療福祉生活協同組合連合会
代表理事会長理事 藤原 高明

犯罪を計画段階から処罰できるようにする「いわゆる共謀罪」の趣旨を含む改正組織的犯罪処罰法が15日朝、自由民主党、公明党、日本維新の会などにより参議院本会議で強行採決されました。数の力によるこの強引な国会運営に医療福祉生協連は抗議し、廃止を求めるものです。

政府与党は共謀罪法案(改正組織的犯罪処罰法)の参議院法務委員会での審議を打ち切り「中間報告」という異例な方法により、15日朝の参議院本会議で採決するという強行策を実施しました。また、参議院での共謀罪法案の質疑が、国民の疑問にこたえることもなく採決されたことは異常な国会運営と言わざるを得ません。

また、一般人が捜査対象になることについては法務大臣と刑事局長の答弁が異なる部分があり疑問が残ったままです。捜査機関の判断次第で解釈が拡大される懸念があると、国連人権理事会の専門家も共謀罪について危惧しており、法案への疑問が解消され問題点が改善されたとは言い難い中での採決です。国民の理解が得られていないにもかかわらず、森友学園や加計学園などの疑惑を解明することなく、早期に国会を閉会させたことはたいへんな暴挙です。

医療福祉生協連は、日本国憲法が保障する内心の自由、言論・表現の自由に抵触する、「いわゆる共謀罪」制定を目的とした改正組織的犯罪処罰法に改めて反対すると共に、強行採決に抗議し、廃止を求めるものです。

以上

6月9日に開催された、医療福祉生協連第7回通常総会で採択されたアピールの一部を紹介します。

「仲間ふやしをすすめ、いのち輝く社会をつくろう」

医療福祉生協連は2014年度から「協同の力で、いのち輝く社会をつくる」を中心テーマに据え、健康づくりやまちづくりの活動を広げることとあわせて組合員が直面するくらしの問題に向き合い解決に努力してきました。

その実現に向けた手立てとして、2016年度、3つの「つくろうチャレンジ」にとりくみました。つながりマップづくりでは、組合員や地域のくらしの困りごとを把握し、事業所と支部が連携して解決にとりくむ例が生まれ、居場所づくりでは、子ども食堂や無料塾など世代を超えた支えあいのネットワークが生まれました。

また、健康チャレンジには11万人を超える参加があり、行政および地域との連携や協同組合間協同の強化という成果が生まれました。300万組合員達成をめざし、全国の医療福祉生協で様々なとりくみを活かし、新たに11万5千人の仲間を迎えることができましたが、300万人まではあと一歩およびませんでした。

「すべての都道府県に医療福祉生協が誕生し、それぞれの地域で、組合員比率を高める」と到達目標を定めた300万人の達成は、「医療福祉生協の2020年ビジョン」への通過点です。医療福祉生協の理念・価値への共感を広めて社会的役割を高め、医療福祉生協の発展を確かなものにしましょう。

2017年度は、自生協の活動を「見える化」し、すべての活動の広がりを仲間ふやしにつなげましょう。そして「いのち輝く社会」の実現に向けて、地域に安心のネットワークを広げるとともに、すべての活動をしっかり仲間増やしにむすびつけ早期に300万人を達成し、新たな峰である400万組合員の実現に向けて足を踏み出しましょう。

6月9日に、日本医療福祉生活協同組合連合会第7回通常総会が東京都内で開催されました。代議員総数201名中出席代議員201名(本人出席151名、代理人出席8名、書面議決34名)で、議事が行われました。

私は、冒頭の会長挨拶を行いました。以下、大要です。

2016年度、私たちは「医療福祉生協の地域包括ケア」めざし、3つの「つくろうチャレンジ」でステップアップをめざしました。

つながりマップを活かして身近にある困りごとを把握し、解決に結びついた例や、子ども食堂など世代を超えた居場所づくりが広がりました。11万人の「健康チャレンジ」の中で、生協間協同や自治体との連携が進んだ例も見られました。

この取り組みをさらに大きく広げてまいりたいと思います。

地域医療構想の具体化、病院機能の再編をはじめ、医療・介護をめぐる情勢は大きく変わってきます。「医療福祉生協の2020年ビジョン」実現に向け、事業基盤の強化と仲間ふやしにつなげる取り組みを進めてまいりましょう。

昨日の総会方針学習会では「フレイル予防とまちづくり」をテーマに学びを深めました。

社会性を維持することが、生活の広さ・豊かさにつながり、身体機能や健康状態に大きく関わることを学びました。私たちがこれまで実践してきた仲間づくり、健康づくり、まちづくりの活動がフレイル予防に大いに役立ちます。私たちのとりくみをさらに広げ、他の団体や行政とともにすすめてまいりましょう。

今年は、日本国憲法公布70年となる年です。憲法改正の声があがる一方で、組織犯罪処罰法改正案と憲法の関連に不安の声があがっています。

「健康をつくる。平和をつくる。いのち輝く社会をつくる。」を理念にもつ医療福祉生協は、日本国憲法の恒久平和主義と立憲主義を守り活かす活動をすすめてまいります。

最後になりますが、被災6年を迎えた東日本大震災と東京電力福島第1原子力発電所事故で被災された医療福祉生協の仲間に、一層の連帯を申し上げます。また、熊本での健康チェック相談会等の被災地支援も生協間協同を軸にして継続してまいります。

医療・介護・福祉の包括的な提供と、組合員の自主的なくらし助け合いの活動によって、くらしを支える役割を一層果たしてまいる決意を申し上げ、開会のごあいさつとします。

3年ごとに上昇する介護保険料ですが、保険料を滞納したために市区町村により資産を差し押さえられた方の数が過去最高になりました。

厚労省の調査によれば、全1741市区町村のうち、3割の564市区町村で処分が行われ、14年度の1万118人から32%増加し、調査を始めた12年度以降で最も多く、1万3371人になりました。

65歳以上の介護保険料は、年金が年額18万円以上なら天引き、18万円に満たなければ自治体に直接納めることになっています。差し押さえ処分は直接納付している人に集中しているとみられ、低年金者が、高騰する介護保険料を払いきれなくなっている現状が明らかになりました。

65歳以上の介護保険料は3年ごとに改定され、上昇し続けています。介護保険制度が始まった00年度は全国平均で月2911円でしたが、15年度からは月5514円となっており、団塊の世代がすべて75歳以上になる25年度には8165円になると見込まれています。

高すぎて払いきれない国保料(税)と同様に、高すぎて払いきれない介護保険料も軽減措置を広げていく必要があります。

6月2日に続いて、いわゆる「共謀罪」に関する問題について触れます。

5月18日、ジョセフ・ケナタッチ国連特別報告者(特別報告者については、前回触れました)が安倍首相あてに、プライバシー権や表現の自由を制約するとの懸念を示した書簡を送付しました。

日本政府は同日日付で、国連に抗議し、菅官房長官は22日の記者会見で、「政府外務省は、直接説明する機会を得られることもなく、公開書簡の形で一方的に発出」「強く抗議を行った」などと述べました。

この報告書では、(共謀罪法案が)「別表4」で277種類の犯罪が処罰の対象に加わり、市民や専門家にとって法の適用の実際の範囲を理解することが一層困難であることが懸念される。「組織的犯罪集団」の定義は漠然としており、テロ組織に明らかに限定されているとはいえない。

論理的には、起訴された者に対して、起訴に先立ち相当程度の監視が行われることになると想定される。「組織的犯罪集団」の定義の曖昧さが、例えば国益に反する活動を行っていると考えられるNGOに対する監視などを正当化する口実を作り出す可能性がある。

刑事的責任が法律の明確かつ正確な規定により限定されなければならないことを求め、何が法律で禁止される行為なのかについて合理的に認識できるようにし、不必要に禁止される行為の範囲が広がらないようにする必要がある、と指摘しています。

日本政府は、これは個人的見解に過ぎないといっていますが、北朝鮮の拉致問題などに向けた取り組みに尽力したとして、2010年8月〜2016年7月に同報告者を務めたマルズキ・ダルスマン氏(72)に2017年春に旭日重光章を授与しています。

国際的に問題点を指摘されている、内心の自由に罪を問う「共謀罪」は速やかに廃案にすべきです。

国連の人権理事会の特別報告者である、表現の自由を担当するカリフォルニア大学教授のデービッド・ケイ氏が5月30日、「日本の表現の自由についての調査結果」をまとめた報告書を公表しました

国連の人権理事会は外部の専門家を特別報告者に任命しており、日本の表現の自由についての報告書をまとめ、法律を改正してメディアの独立性を強化すべきだなどと勧告したものです。

ケイ氏は「日本ではメディアに対し、政府当局者からの直接的、間接的な圧力がある」などとしたうえで、日本の民主主義をさらに強化するためだとして、6つの分野で勧告、「メディアの独立性を強化するため、政府が干渉できないよう法律を改正すべき」として、放送法を一部見直すことなどを求めたほか、「慰安婦問題などでは、歴史の自由な解釈が行われるよう、政府が教科書の内容などに干渉するのを慎むべきだ」としています。

また、特定秘密保護法については、「安全保障の支障とならないかぎり、公共の利益にかなう情報を広めた人が処罰されないよう、新たな規定を盛り込むべきだ」としています。

この指摘に対し、日本政府は「事実の誤認や不確かな情報に基づいて勧告している」と強く非難し、報告書の内容を見直すよう求める文書を人権理事会に提出しました。

日本は、人権理事会の理事国を務めていますが、理事国を選挙する際に「国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)や特別手続の役割を重視」「特別報告者との有意義かつ建設的な対話の実現のため,今後もしっかりと協力していく」と、いわば国際公約を行っています。

この観点からも、内心の自由に罪を問う「共謀罪」は速やかに廃案にすべきです。