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Monthly Archives: 7月 2015

7月28日に、香川県弁護士会の馬場会長と懇談を行いました。

右が、熱弁をふるう馬場会長です。なごやかに、楽しい懇談でした。今後も、交流を深めていくことで一致しました。

右が、熱弁をふるう馬場会長です。
なごやかに、楽しい懇談でした。
今後も、交流を深めていくことで一致しました。

香川県弁護士会は、安全保障関連法案の衆院通過を受け、7月21日に記者会見を開き、「憲法9条などに違反し、憲法の条項を法律で改変するのは立憲主義の理念に反する」として廃案を求める声明を出しました。

また、7月26日に「安保法制を考えるシンポジウム」を高松市内で開催し、350人が参加、小林節慶応大名誉教授が講演を行いました。

弁護士会は、医師会や看護協会などの職種別の団体と異なり、全員加入が強制される組織ですから、さまざまな考えの方がいるため、会として意見を発すするのに様々な困難があります。そういう中で安保法制に反対する声明を出したので、懇談をお願いし実現したものです。

馬場会長によれば、弁護士会は強制加入組織で、右から左までいろんな方がいる。いま大切な一致点は、70年前のあの悲惨な戦争体験の中で、不戦の思いで9条を持ったこの国が大きな曲がり角に来ている。国家として真摯に向き合い、きちんと筋を通すこと、国民が自らの行く末を自ら選びとること、と声明を出した背景を説明しました(この内容は私のまとめです)。

私は、「医療福祉生協は、『健康をつくる。平和をつくる。いのち輝く社会をつくる。』という理念を掲げています。つまり、憲法9条、13条、25条をもとに、事業と運動を行っています。この立場から見ても、今回の法案。私は「戦争法案」だと思っていますが、極めて問題が多いと思います。私たちもいち早く今回の「戦争法案」採決強行への抗議と、採決撤回を求める「声明」を発表しました、と述べました。

懇談の詳細は、後日、香川医療生協の機関紙「みんなの健康」に掲載される予定です。

これからも、様々な団体と懇談を行っていきたいと思います。

地方政治新聞「民主香川」に、「史上最悪の社会保障改悪」というタイトルで、医療・福祉の改悪の内容を連載しています。2015年6月21日号(第1674号)に掲載した、「第5回 高齢者の『低所得者』に対する新たな制度について」で、一部修正しています。

介護保険改定に伴う変化として、今回は所得の問題を取り上げます。

総務省の「家計調査」によれば、世帯主が60歳以上の高齢世帯のうち、無職世帯は約7割で、その消費支出は減少傾向にあります。14年には月平均207,370円で、00年と比べて7,521円減りました。収入から税金や社会保険料を引いた可処分所得をみると、高齢無職世帯の月平均は14年に147,761円で、00年に比べ34,694円減少しています(「しんぶん赤旗」6月5日)。

00年度から14年度にかけて、65歳以上の介護保険料は1.7倍に上昇、基準月額は全国平均で4,972円になりました。15年度からはさらに大幅な引き上げがあり、6,000円を超える自治体もでてきました。

今回の介護保険の改定により、これまで自治体独自の政策として行われてきた「公費投入による低所得者の保険料軽減」が、制度として確立することになりました。当初予定は別表の通りでしたが、消費税の10%への増税が延期されたことに伴い、最も所得の低い第1段階で、軽減率が50%から55%に拡大するのみで、第2・3段階は据え置きとなりました。この点でも、社会保障充実のための消費税増税ではなかったことが証明されています。

また、65歳以上の被保険者のうち、所得上位20%に相当する基準である合計所得金額160万円以上の者(単身で年金収入のみの場合、280万円以上)を基本として、この8月からは2割負担になります。

また、これまで低所得者対策として、施設サービスや短期入所サービスの食費・居住費等を軽減する「補足給付」を行っていました。この制度を、世帯分離していても配偶者の所得を勘案する、預貯金等について、単身の場合は1千万円以下、夫婦の場合は2,000万円以下であることを要件に追加しました。

所得を確認する方法として、預貯金(普通・定期)の場合は、通帳の写し(インターネットバンクであれば口座残高ページの写し)、有価証券(株式・国債・地方債・社債など)の場合は、証券会社や銀行の口座残高の写し(ウェブサイトの写しも可)としています。

また、ご丁寧にも、「配偶者の範囲」として「婚姻届を提出していない事実婚も含む」と記載しています。

この問題について、「朝日」(6月13日)が、介護費用軽減「通帳写しを」の見出しで報道しました。

特別養護老人ホームなどの介護保険施設を利用している高齢者に、全国の自治体が預貯金通帳のコピーの提出を求める通知を出し始めた。施設での食費や居住費の負担軽減を受けている人らが対象。自治体には、本人やケアマネジャーらから「なぜ必要なのか」「本人が認知症で、家族も近くにいない。どうしたらいいのか」といった問い合わせが相次いでいる、と報じています。

夫婦の場合も問題になりますから、妻(あるいは夫)の通帳コピーも必要になります。本人が認知症で家族が遠方にいる場合など、8月実施には相当無理があると言えます。現実的な対応が求められています。

※別表
世帯全員が市町村民税非課税で本人年金収入が 当初予定の軽減率 4月実施の軽減率
第1段階 80万円以下 50%から70%に拡大 50%から55%に拡大
第2段階 80万円超から120万円 25%から50%に拡大 25%に据え置き
第3段階 120万円超 25%から30%に拡大 25%に据え置き

在宅医療に取り組んでいると、いつも問題だと思うことがあります。それは、お家に残った大量の薬剤です。

例えば、こんな処方は如何でしょうか(私の処方は脇に置いておきます)。

1.A          1錠    起床後すぐ(服薬後30分間は座ったままで)

2.B          1錠    朝食後

3.C          1回1錠 毎食前(1日3錠)

4.D          1回1錠 毎食後(1日3錠)

5.E          1回1袋 毎食間(1日3袋)

6.F          1回1錠 朝食後と夕食後(1日2錠)

7.G          1回1錠 就眠前

こんなのきちんと飲めるか、というのが大方の意見だと思います。

処方した薬剤が残る理由にはさまざまなものがあります。

・上記の、飲み方が複雑できちんと飲めない処方が行われる。あるいは、その飲み方が理解できない

・長期投薬が可能となり、一度に多量の薬剤が処方される。84日分/90日分処方というのは、大病院では珍しくありません。

・医療機関が、残った薬剤について聞くことは少ない。

・医療機関が確認しても、患者・家族は「残っているが、量はわからない」と答えるため、やむを得ず再び大量の薬剤を処方する。

・飲み忘れに気づいた時の対応が分らないので、結果として薬が残る。

・調剤薬局でも、残薬について丁寧に対応するところは少ない。

この問題が、7月22日に開催された、中央社会保険医療協議会 第174回「診療報酬基本問題小委員会」(注)で俎上に上りました。その中で、「リフィル処方箋」が取り上げられています。

その背景として、「経済財政運営と改革の基本方針2014」(2014年6月24日閣議決定)では、「薬剤師が処方変更の必要がないかを直接確認した上で一定期間内の処方箋を繰返し利用する制度(リフィル制度)等について医師法との関係に留意しつつ、検討する」ことが提起されました。また、「規制改革実施計画」(2015年6月30日閣議決定)では、「リフィル処方せんの導入や分割調剤の見直しに関する検討を加速し、結論を得る」とされました。

リフィル処方箋とは、1枚の処方箋を予め定めた回数、何度も使用できるというもので、米国では普通に使用されています。

例えば、降圧剤Aを28日分処方し、その処方箋を3回まで使用できる、とすると、7月24日に発行した処方箋が、8月にも9月にも使用できることになります。しかし、その間の健康状態の把握はすべて薬剤師にゆだねられることになります。途中で、心筋梗塞や脳卒中が発症した場合、誰が責任を取るのかという問題が生じます。

現行の、保険医療機関及び保険医療養担当規則によると、「投薬量は、予見することができる必要期間に従ったものでなければならない」とされています。従って、投薬期間が28日なら、28日間しか「予見していない」ことになり、そのあとは医師の責任ではないということになるはずです。しかし、現在の風潮からすればそうはならないでしょう。28日×3回分なら、84日分の責任を負うことになります。

それなら、84日分処方をすればよい訳で、リフィル処方箋については、もう少し現場の声を聞く必要があるのではないでしょうか。

 

注:下記のHPを参照ください。

http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000092094.html

この間、集団的自衛権行使を具体化するための平和安全法制2法案(平和安全法制整備法案、国際平和支援法案)を衆議院特別委員会で採決を強行し、衆議院でも採決に踏み切ったことについて、声明を発表し活動してきました。

国民がどう考えているのかを、マスコミの世論調査から見てみました。

まず、日本経済新聞社とテレビ東京が6月26日~28日に行った世論調査です。

集団的自衛権の行使容認などを盛り込んだ安全保障関連法案の今国会成立には、「反対」が57%で「賛成」の25%を大きく上回っています。

内閣支持率は47%で5月の前回調査から3ポイント低下、50%割れは第3次安倍内閣で初めてです。不支持率は4ポイント上昇して40%となり、2012年12月の第2次安倍内閣発足以降で最も高くなりました。集団的自衛権の行使に賛成は26%、反対が56%でした。

読売新聞社は7月3日~5日、全国世論調査を実施しました。

安倍内閣の支持率は49%で、6月初め調査の53%から4ポイント低下。内閣支持率が5割を切ったのは、第3次安倍内閣発足直後(49%)以来で、不支持率は40%(前回36%)でした。

安全保障関連法案については、今国会での成立に「反対」が63%(同59%)に上昇し、「賛成」は25%(同30%)でした。政府・与党が法案の内容を「十分に説明している」は13%(同14%)にとどまり、「そうは思わない」が80%(同80%)に達しています。安全保障法制の整備に「賛成」は36%(同40%)に下がり、「反対」は50%(同48%)でした。

NHKの世論調査(7月13日)によると安倍内閣を「支持しない」と答えた人は43%(先月比9ポイント増)、「支持する」と答えた人は41%(同7ポイント減)となりました。第2次安倍内閣の発足以降、初めて「支持しない」が「支持する」を上回りました。

NNNの世論調査(7月10~12日実施)によれば、内閣支持率(39.7%)を不支持率(41%)が上回りました。

「朝日」の世論調査(7月11、12両日実施)でも、支持率は39%、不支持率は42%となりました。第2次安倍内閣で不支持が支持を上回ったのは、昨年11月に実施した衆院選直前の連続調査以来となりました。

共同通信加盟各紙と「毎日」が7月19日付で報じた戦争法案に関する緊急世論調査によると、双方の調査とも、法案に対する反対の声が増加するとともに、内閣支持率が急落。不支持が支持を大幅に上回りました。

「共同」加盟各紙によると、内閣支持率は37.7%となり、前回6月の47.4%から9.7ポイントの下落となりました。逆に不支持は51.6%(前回43.0%)に達しました。「毎日」では、内閣支持率は35%で、今月上旬調査より7ポイント減に。不支持率は前回比8ポイント増の51%でした。

審議を進めれば進めるほど、安保法制に反対が増え、不支持率が増える状態がよくわかります。安倍政権は「説明が不十分」と言いますが、この法案が憲法違反であり、戦争法案と呼ぶべき内容であることについての国民の理解は、むしろ進んでいると言えます。

速やかに法案の撤回と廃案を求めるものです。

平和安全法制の採決強行に抗議し、採決撤回を求める

2015年7月15日

日本医療福祉生活協同組合連合会
会長理事 藤原 高明

7月15日、安倍政権は集団的自衛権行使を具体化するための平和安全法制2法案(平和安全法制整備法案、国際平和支援法案)を、衆議院特別委員会で採決しました。 多くの憲法学者や弁護士などの専門家が、この法案が憲法違反であることを指摘しました。また審議を重ねるたびに国民の反対の意思が明らかとなり、説明が不十分であるという国民が8割を超える中での与党単独の「強行採決」でした。

審議の過程で、この法案の問題点が次々に明らかになりました。 「限定的」と説明されていた集団的自衛権の行使は、時の政権の判断でいくらでも拡大でき、事実上無限定であることが明らかになりました。その対象もアメリカだけでなくオーストラリアも含むものとされ、自衛隊を海外に派遣する範囲も日本周辺の制約を無くし、世界中に派遣できるものとされました。

この法制に基づく活動が始まれば、自衛隊が戦闘に巻き込まれる危険は格段に増大します。戦後70年間、平和国家として日本が果たしてきた役割を投げ捨て、一人の人間も殺し殺されることの無かった自衛隊が「殺し殺される」軍隊となるかもしれません。海外で人道支援にとりくむNGOやNPO関係者が憎悪の対象となるリスクも増します。平和安全法制はその名称と異なり、国民の生命・財産を危うくし、日本の針路を誤らせるものと言わざるを得ないものです。

「健康をつくる。平和をつくる。いのち輝く社会をつくる。」を理念として掲げる私たちは、この法案を認めることはできません。今回の採決強行に強く抗議するとともに採決の撤回を強く求めます。また、参議院での廃案をめざし、全国の会員生協290万人組合員とともに力を尽くす決意を表明します。

以上

2015年7月15日

香川医療生活協同組合 理事長 藤原 高明
香川民主医療機関連合会 会長 中田 耕次
高松平和病院 院長      蓮井 宏樹
高松協同病院 院長      田中 眞治

 

7月15日、政府・与党は、集団的自衛権行使を具体化するための「戦争法案」(平和安全法制2法案)を、衆院特別委で強行採決しました。

大多数の憲法学者や弁護士などの専門家が、この法案は憲法違反であると指摘し、多くの国民、とりわけ若い世代が反対運動を全国各地で行いました。審議を重ねるたびに国民の反対の意思が明らかとなり、説明が不十分であるという国民が8割を超える中、与党単独で採決を強行しました。

 

集団的自衛権の行使は、時の政権の判断でいくらでも拡大でき、事実上無限定となります。アメリカ軍だけでなくオーストラリア軍も含むものとされ、地球の裏側までも自衛隊を派遣できることが明らかとなりました。

この法案が通れば、戦後70年間「平和国家・日本」が世界に果たしてきた役割を投げ捨てることになります。殺し殺されることの無かった自衛隊が、海外で殺し殺される軍隊となります。人道支援にとりくむNGOやNPO関係者が、攻撃の対象となる可能性も格段に増えます。

政府の暴走を止める役割を果たす憲法を無視する、立憲主義を破壊する法案です。憲法に違反する法案はどれだけ審議を行っても、その違憲性が変わることはありません。

 

「健康をつくる。平和をつくる。いのち輝く社会をつくる。」を理念として掲げる医療福祉生協として、「いのちの平等」と「戦争政策に反対し平和を守る」綱領を掲げる民医連として、絶対にこの法案を認めることはできません。

今回の採決強行に強く抗議するとともに採決の撤回と法案の廃案を強く求めるものです。

「白衣を戦争の血で汚さない」をスローガンとして、廃案をめざし、運動を強める決意を表明します。

 

以上

医療者 は「白衣を戦争の血で汚さない」という決意で、街頭でマイクを持って訴えています。マイクを持っているのが私です

医療者は「白衣を戦争の血で汚さない」という決意で、街頭でマイクを持って訴えています。
マイクを持っているのが私です。

「自民党の谷垣禎一幹事長は13日の党役員会で、集団的自衛権の行使容認を含む安全保障関連法案を15日の衆院平和安全法制特別委員会で採決する意向を表明した」と報道されています。

しかし、この法案は、どの世論調査をとっても50%以上が憲法違反である、80%以上が説明不十分との回答を得ています。しかもこの数字は、国会で討論が行われれば行われるほど数字が上昇していくのが特徴です。

大多数の憲法学者が「憲法違反」と意見を述べているのに対し、菅官房長官は「決めるのは政治家だ」と言っています。

しかし、東京オリンピックのメインスタジアムは、当初予算が1,300億円でしたが、2倍以上に膨れ上がった額を「政治家」(自民党・公明党が中心ですが)は、誰も責任を取らず、このまま建設に入ろうとしています。

時の「政治家」が国家の重要事項を勝手に決めることができないように、「憲法」が「権力」を縛るのです。この立憲主義を破ろうとしている、「安保法制」をこのまま通してはいけません。

医療者の白衣は医療行為により汚れることはあります。しかし、「白衣を戦争の血で汚さない」決意を大いに訴えていきたいと思います。

 

7月3日・4日にわたって東京都内で開催された、医療福祉生協のいのちの章典講師養成講座に参加しました。

4月に開催された医療福祉生協連理事会で、「いのちの章典実践ガイドライン」が決定されました。全国で実践を広め、来年2月と3月に東西2会場に分けて開催される、「いのちの章典実践交流会」を成功させる目的での開催でした。全国から40人近い参加者があり、講演を聞いた後、熱心にグループワークが行われました。

実践報告では、神奈川県の川崎医療生協の、「いのちの章典の樹」の取りくみに注目しました。「いのちの章典」の各項目を「枝」に見立て、実践例を「葉っぱ」として、付せんを用いて貼りつけるという取りくみでした(写真参照)。ある実践例を取り上げても人により、どの項目に当てはまるかは異なるため、自らの実践の内容がより深まるもので、大変優れた取り組みだと感じました。

全国でこういった取り組みが広がることが期待されます。

川崎医療生協の取り組みです。「樹木」をいのちの章典に、「枝」をいのちの章典の各項目に見たてています

川崎医療生協の取り組みです。
「樹木」をいのちの章典に、
「枝」をいのちの章典の各項目に見たてています

小グループで。実践例を付せんに書きだし、それぞれがどの項目に該当するか話し合いながら貼りつけます。どの 項目に該当するかは人により考えが違うこともありますが、その違いを認識するのも大事です。

小グループで。実践例を付せんに書きだし、それぞれがどの項目に該当するか話し合いながら貼りつけます。
どの項目に該当するかは人により考えが違うこともありますが、その違いを認識するのも大事です。